「陽子さんは男からも頼りにされるのを好む性格で、俺は陽子さんが望む男になってたの」

「それじゃぁ…陽子さんは騙されてるんですか?」

彼女は不安げな顔で俺を見上げる。

座っていても彼女は背が小さいから、自然と上目遣いになる。

「それは誤解だ。これは陽子さんに言われた事で、騙してるわけじゃない。…一種のプレイだよ、これは」

「そう…ですか。疑ってすみません」

彼女はまた頭を下げた。

「謝んないで。あんなの見たら誰だってそう思うから」

俺は慌てて彼女の顔を上げさせた。

そして彼女はそんな俺の様子を見て、クスクスと笑った。