声のする方に反射的に振り返ると、初めて彼女と目が合った。
「あ、自己紹介がまだだったね。おれはナンバー2ホストのユウマ。これから宜しくね」
「はい…あの、宜しくお願いします」
そう言って彼女は頭を下げた。
「堅いよ。もっと肩の力抜いて」
俺は優しく笑った。
彼女は俺をじっと見ている。
「何?俺の顔、そんなにカッコイイ?」
意地悪く笑うと彼女は頬を赤らめた。
「か、かっこいいです。でもそうじゃなくて、桜田さんが居た時と人が違うと言うか…」
初めての場所で敏感になっている彼女は気付いたらしい。
確かにさっきの俺と今の俺じゃ態度が全然ちがう。



