「俺は、アリサちゃんを愛してるけどな」

「いやぁ~ん!嬉しいぃ~」

そう言って彼女は俺の腕に頬を擦り付けた。

オレンジのチークがスーツに付かないか心配だ。

「あ、何飲む?」

「さっきまで沢山お酒飲んだから、アルコールじゃないのがいいな」

オレンジジュースと要望が出たので、2日ほど前に入ってきた新人に持ってくるように頼んだ。

仕事でジュースを飲むのは久しぶりだ。

頼んだオレンジジュースを手に取り、乾杯をする。

「ユウマはアルコール頼んでも良かったのよ?」

ジュースを一口飲んだ彼女が言った。

「アリサちゃんと同じ物を飲まなきゃ意味が無いんだ」

彼女は顔を赤く染めた。

「そうね。私もユウマと同じじゃなきゃ、どんなに高いお酒でも美味しくない」