俺はその実験台をまな板として使用している。
「作業場。今からこの肉の塊を解体する。
女の形をした肉の塊をまな板に乗せる。
永原は平然としている俺を見て、顔を引き攣らせた。
「直ぐにじゃないよ?血抜きをするからね」
永原は曖昧に頷いた。
「だから金渡すから帰っていいよ。それとも解体ショー見てく?」
悪戯っぽく笑って聞く。
「…また今度にするゎ」
永原は呆れた様に笑った。
期待はずれの答えにがっかりした。
仕方なく約束した額を渡し、永原を帰した。
裁縫道具の大きなハサミを手に、まな板に横たわる女をしばらく見つめる。
「ふぅ…」
ハサミの刃が擦れる音が狭い部屋に響く。
女は細い体に張り付く様な黄緑色の生地に黄色い花が咲き乱れるワンピースという姿だった。
素足の爪にはエメラルドのペディキュアが光っている。
そっとワンピースの裾に手を伸ばし、裁縫用ハサミで一直線に切り上げる。
ワンピースが左右にはだけた。
女は明るい黄色のブラジャーとお揃いのショーツを身に付けていた。
今度はその下着を切る。