「それよりここは?」

男性が初めて私を見た。

髪が乱れて目にかかり、その隙間から私を見る瞳はとてもセクシーだった。

白い肌に形の良い薄い唇、高い鼻にシャープな顎。

全体的に細身な体だが、ほどよく筋肉が覆っている。

白いVネックTシャツの袖から伸びる腕は自分を支えている為、筋肉が浮き上がっている。

………かっこいい。

「あの…聞いてますか?」

思わず見とれてしまい、男性の声で我に返る。

「えっと…私も分からないんです。……これって、監禁ですよね」

「心当たりはありますか?」

最後の記憶…仕事場の更衣室。

確か先輩と客の事で喧嘩して……怒って部屋を出ようとしたらバチバチ音が聞こえて…首筋に……。

あっ……いた!!

「私、先輩に襲われたんです。首筋にスタンガンを押し付けられて…」

スタンガンを当てられた首筋を触ると、火傷をしているようでヒリヒリ痛んだ。