左腕にはめた腕時計に目をやると、永原の仕事が始まる時間だった。

自宅マンションに居ないとなると、店に行っているのかもしれない。

もしそうなら、電話をしても今は出ないだろう。

店の番号は知らないので、直接行って確かめる事にした。

車を走らせ30分、新宿にある俺専用(自称)の駐車場に車を停める。

歩いて永原が働く店に行く。

ネオン看板が眩しい店に入り、永原を指名する。

が、永原は今、接客中で俺の相手は出来ないらしい。

「初めまして。アキナって言いますッ」

永原の繋ぎとして、アキナと名乗る子供っぽい女が俺に付いた。

子供なのは身長と喋り方。

多分160cmは無い。

見た目は他の女と変わらないメイクをしている。