頼りがいがないわけじゃない。
ただ単に、迷惑をかけたくなかった。
めんどくさい奴だと思われたくなかった。
心の中ではそう叫んでいるのに、言葉に出して言えない。
いや、そう思っていることも嘘かもしれない。
あんなことを思っていても、心のどこかで皆を信じきれていない自分がいたのかもしれない。
だからこそ、強がって言わなかったのではなく言えなかったのだと思う。
「頼りないわけじゃないの…でも…」
あたしはみんなから視線を逸らして下を向く。
みんなの顔が見れない。
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