あたし達はしばらく二人で景色を眺めていた。




こうしていると何だか年寄りの日向ぼっこだな。




日向ぼっこにしては日が堕ちているけど…









不思議と風雅とのこの沈黙を気まずいとは思わなかった。




むしろ心地がよかった。




オレンジ色に染まった世界が、まるであたし達二人を呑み込んでいるような感覚だった。




この時間がまだ続けばいいとさえ思った。











風雅が何を思っていたのかはわからないけど、少なくともこの瞬間はあたしにとって落ち着く瞬間だった。