「あれ?」 無意識に歩いていたあたしが気がつくとそこは部屋ではなく長い廊下。 「こんなとこ通たっけ?」 回りを見渡しても人の気配がない。 「迷子?」 ポツリと呟いた台詞が虚しい。 まさか家の中で迷子になるなんて思わなかった。 考えた挙げくあたしはまたこの広い家の中を歩き出す。 歩いていればその内辿り着くだろうと思った単純な結果だ。 ~三十分後~ 「なんで?」 歩き回っても見つからないことにあたしは焦っていた。 ここまで歩いてるのに何で部屋が見つからないの?