いや……まだだ。




俺の今一番好きな光景にはまだ足りない。





口元に笑みを浮かべ俺はきた道を戻る。





「おい!どこいくんだ?」



「今日はもう帰るわ」



「今来たばっかだろうが!!」



「そんなに俺といたいのか?旭。」



「気色悪ぃ!!地獄に落ちろ!!」



旭の暴言を受けながらも口元はそのまま。






まだ足りない。


あの場所にはもう一人必要なんだ。





無口なクールビューティーのお姫様が。