次の日にはまた笑って話しかけてくれるんじゃないかって思っても、次の日もまた次の日も大切な人に会えない。




どこを見ても、一つ一つの場所で浮かび上がってくる思い出は悲しみや苦しみを増やすには十分だった。






「あんな思いさせるなら、確かに中心なんて欲しくないかもね。」







中心じゃなければ、多少仲が良かったとしても、関わりがあったとしてもその人にとって自分より大切な位置にいる誰かがついている。




その人が立ち直らせてくれる。だから誰も苦しまない。










「意外だな。」



「意外?」



「自分勝手な奴の考えだって言うと思った。」



「人の決意のある考えを否定する権利なんてあたしにはないよ。でも……」