ゆっくりと瞼をあける。




周りを見渡して時計を見ると、すでに時刻は朝の七時を回っていた。





風雅に連れてもらってから一度も起きずに寝ていたらしい。




何となく体を起こし立ち上がろうと床に足をついた時だった。





スッと襖が開いて風雅が入ってきた。






「…………。」




「…………。」





お互いに言葉を発せずに長い沈黙が続く。





それを破ったのは風雅だった。





「…どこ行くきだ。」




「…えーと……散歩?」




「許すと思ってんのか。」




そう言って風雅は睨みをきかせてあたしをベッドに戻した。