風神Ⅱ





「真城ちゃん!!」




焦ったような声と共に息を切らした愛美さんが駆け寄ってくる。




後ろには心配そうな顔をした康次さんたちの顔。














「ご迷惑かけてしまってすいません。」




あたしは静かに謝罪する。





「迷惑なんてあるわけないじゃない!!でも…無事でよかったわ。」




愛美さんは自身の白くて綺麗な手をあたしの頬に添えた。




包帯が巻かれている頭やガーゼが貼られている頬を撫でる。










「……本当に……無事でよかった。」




嬉しさと本の少しの哀しみが混じった声だった。