何に対して責任を感じているのかは知らないが、あたしは大丈夫だという意味を込めて手を降る。
すると、とうとう泣き出した氷真は紫音に抱きついて拳骨を喰らっていた。
車には秀平さんがいて厳つい顔に優しい笑みを浮かべて車のドアを開けてくれた。
大人な秀平さんの対応に少し感動した。
しばらく車を走らせ、懐かしい貫禄のある門の前。
この家の門を潜るのは正直言うと慣れない。
しかし、風雅はそんなことお構いなしにあたしを連れてどんどん進む。
そして風雅が門を潜った瞬間だった。
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