「どっちでもいい。」




「じゃぁ、風雅の家の方が広いし、風雅の家ね。」




空良の独断で決まってしまったがいいのだろうか?




あたしが横目で風雅を見ると風雅は何時もと変わらずに目をつぶっていた。




「それじゃ、早い方がいいな。真城ちゃんもう退院していいぞ。」




秋人さんはそう言って病室から出ようとする。




「あの、お金は。」




「旭の仲間から金を取ろうなんて考えないよ。気にするな。」




秋人さんは笑いながら出ていった。




「いいの?」




「いいって。いつもだしな。」




旭がのんびり言う。




こうしてあたしは無事に退院することができたのだった。