~修人side~




俺は小さい頃から空手をやっていた。



高校入学と同時に辞めたけど好きで始めた訳じゃないから思い入れなんてない。




高校でもうわべだけのダチに飽々して一人の方が楽だった。





俺が自ら好きだと言えるものはいつも鞄の中に入ってるノートパソコンと歳の離れた弟だった。




パソコンはよくわからねぇが得意だった。悪戯半分でどっかの族や会社の情報をハッキングしたり書き換えたりしていた。




歳の離れた弟の昌人は俺の後ろをちびちびついてきてうっとおしくもあった。




だが、空手を辞めて毎日毎日ふらついてる俺を両親は既に見放して、その分の期待を全て昌人に押し付けていた。






罪悪感ってのも少しはあるかもしれねぇ、だがそれ以上に、昌人が俺を必要としてくれているとこに俺の存在意義を感じた。