「真城ちゃん、目が覚めたんだね。」 いつものように優しく微笑む空良。 王子様のような爽やかさは健在のようだ。 「真城、起き上がって平気?」 「体痛くない?」 珍しく弱ったような声を出す大と力。 「大丈夫だよ。」 二人を安心させたくてあたしはそう言葉を出す。 「でも、身体中打撲だらけだし左肩だって痛めたんだ。ベッドに戻った方が…」 「本当に大丈夫。それより聞きたいことがあるんだけど。」 まったく聞く耳を持たないあたしは空良は諦め、どうぞと先をうながす。