風神Ⅱ





「なに?まさか今まで無傷ですんでたと思ってんのか?」




風雅の威厳に押されつつも馬鹿にした態度は変わらない。


それどこか酷くなっていく。






「まぁ、この女が説教じみたことほざくからしかたねぇよなぁ。」




黒沼はあたしの腕を離し勢いよく左肩を掴む。








「うぁぁっ…っ!」




耐え難い痛みにあたしはその場に座り込む。






「「真城!!」」


「真城ちゃん!!」




皆の声が聞こえる。



だが今はその声に答えることが出来ない。






黒沼は愉快そうに笑い声を出しながらあたしを無理矢理立たせる。




目の前がくらくらしてきた。