やはりこの男が黒沼だったか。 痛むお腹とは裏腹に頭では冷静にそんなことを考えている。 「俺に指図するきか。」 低く唸るような声が向けられた先はあたしではない。 「風神の前に出すときに傷があったら奴等の闘争心を煽るだけだ!!」 修人は黒沼を落ち着けようと肩に手を置いた。 ガッ!! 次に耳に届いたのはそんな音だった。 さっきまで黒沼の横にいたはずの修人がいない。 あたしと同じように殴られ壁に叩きつけられていた。 修人の口から血が流れる。