直感でわかった。 この男だと。 この男が黒沼だと。 風雅とあたしと同じように黒髪に黒い瞳をもった男。 でも違う。 その男は風雅とは全く違う濁った瞳であたしを鋭く見据えている。 そして蛇のように二つに割れた舌で自分の下唇をなめた。 あたしは言葉もなくじっと動かずに男を見ていた。 いや、動けなかったと言った方が正しい、 目を話したとたんに噛みつかれるんじないかと思うような危険な雰囲気をだしていたから。 こいつは危ない。 あたしの心がそう叫ぶ。