と言うよりも､修人ってこんな性格だったんだか？
無邪気に笑うその姿は初めて会ったときの嫌悪感なんて全くない｡
そして何故かどこかで見たことある気がしてきた｡
まぁ､気のせいだろうが｡
｢修人､そっちの方がいいよ｡｣
｢…え？｣
｢初めて会ったときの笑顔より今の方がいいよって意味｡｣
あたしの言葉に修人は照れたようにそっぽを向く｡
｢全く笑わねぇお前に言われたくねぇよ｡｣
｢あたしに笑顔を求めるな｡｣
なんだよそれっと言って修人は笑う｡
黒蛇は卑怯だ｡
以前そう言われたことを思い出す｡それでも修人は卑怯な人間じゃない｡
こんな真っ直ぐな奴が卑怯なわけない｡修人の笑顔を見ながらあたしはそう思っていた｡
