「真城って左利きだったか?」 「そう言えば、パンとかよく左手で食べてたような。」 「気がつかなかった。」 みんながそれぞれ好き勝手言っている。 「あたし、言わなかった?」 「「「「言ってねぇよ。」」」」 大、力、馨、旭の声がハモった。 いったい何回ハモればいいんだ。 「じゃぁ、今言った。」 「おい、それありかよ。」 旭が呆れたように言う。 「それよりも、家に連絡した方がいいな。真城ちゃん、連絡先は?」 「あたし、一人暮らしです。」