「あっ!騎馬戦始まるみたいよ。」
水埜さんは嬉しそう声をあげた。
運動場には頭にハチマキを巻いた男達の群れ。
正直言うと……
「やっぱりあそこまで群れるとむさ苦しいわね。」
どうやら水埜さんと同じ考えだったらしい。
あたしはうんうんと頷いた。
あたし達以外の女は風雅達の登場で歓声をあげている。
うるさい…
この一言しか出てこない。
「もう!うるさいわね!キャーキャー言うことしか出来ないのかしら!?」
もうそろそろ水埜さんと以心伝心だと考えても良いだろうか?
あたしはふと救護のテントに目を向けた。