「おい。お前俺のツレに何する気だ。」



五十嵐が立ち上がり、春真の前に立ちはだかった。



「フッ。丗那にナンパして振られたくらいで、よくやるよ。」


「んだと!?」


五十嵐が春真の胸倉を掴んだ。



でも春真は驚きもしない。



「まさか二人が幼馴染だなんて思わなかったけどな。」


「っ…おめぇ何が言いたい。」


「今井は丗那が好き。んで、お前は晃平と美月にちっぽけな恨みがある。」


春真の口調は明らかに楽しんでいる。



「どっちにもメリットだよな。」


「「っ…。」」



五十嵐は春真の胸倉を掴んでいた手を下した。



「でも一つ疑問がある。ファンはどうやって黙らせた?」


「金だよ。」


「金?」



五十嵐は諦めたようにソファに座った。



「金で黙らせた。」



「ふ~ん。金ねぇ。」



春真は今井くんにじわじわと近づいた。



今井くんはハッとして後ずさる。



今井くんはついに壁に背中が当たった。



春真はニヤッと笑って今井くんと同じ目線に屈んだ。