そのうちに私と春真は上へ上がった。



そして一つのドアにたどり着いた。



「丗那、入るぞ。」


「っ‥うん。」



私は生唾をゴクリと飲み込んだ。




そして春真は勢いよくドアを開けた。




中に入ると、誰もが私と春真を見た。



「っ!!鮫島さんっ!!」



今井くんは口を大胆に開け、驚いている。



その隣にいるのは五十嵐朔摩。



その隣にいるのがきっと美月を名乗った男。



他に人はいない。



「今井。よくも俺らのダチをパクってくれたなぁ。」



低い声で今井くんを睨む春真。



「なっ‥なんのことだかっ…ささささっぱり…。」



明らかに挙動不審。



「フッ。とぼけるか。」


春真は片方の口角をくっと上げた。



「っ…。」


今井くんの目は泳いでいる。



「お前、丗那が好きなんだろ?」


春真は少しずつ今井くんに近づく。



今井くんは慌てて立ち上がり、後ずさる。



「だったらっ…どうしたっていうんだっ…。」