「美月はエッチのときしか言わない。」


サラッと答える有加。


「有加!今昼なんだから、声小さくして!」


紗代が有加を突っ込む。


でも有加らしいというかなんというか…。



「美奈は?先生言ってくれるの?」


「あんまり言わないかな。」


「まぁ、大人が好き好き言ってたらちょっと引くよね。」


紗代はクスッと笑う。


「紗代んとこは?」


「私たちはお互いに言わない。」


あ、でもそんな感じするかも。


紗代が好きって言ってるとこ想像つかないもん。



「晃平は言ってくれないんだ?」


「うん‥。」


「でもそんな感じするよね。」


「晃平に言ってもらいたいんだ?」


「うん‥。」


そりゃ言ってもらいたい。



でも言ってくれたのは1度だけ。



教室で、みんなにチキンと言われたあの日。




その日の1度だけ。



「聞いてみなよ?私のこと、好き?って。」



和華がニヤニヤしながら言った。