「じゃあ、何で今更言うんだよ?」


晃平が冷たく言った。



「それは…。」



美奈は目を逸らす。



「恋は盲目。」


紗代が遠くを見つめたまま言った。


「恋すると周りが見えなくなる。」


「晃平と丗那の関係が悪化してんのに気付かなかったんだよな?」


純と春真が優しく微笑んだ。



「ごめんなさい…。」


「で、先生とうまくいったの?」


紗代が真顔で美奈を見つめた。



「うん‥。離婚協議が無事、昨日終わって。」


「丗那。」



晃平が真剣な顔で私を見た。



「今なら言えんだろ?あんとき、先生と何話してた?」


「っ‥美奈と連絡が取れないんだけど、理由知ってるかって聞かれて…。」



晃平は大きいため息をついて、机にもたれた。



「みんな、許してあげようぜ?」


「そうそう。別に俺らを嫌いになったとかじゃないんだし。」



純と春真が微笑んで言った。





「無理。」


晃平がボソッと言った。