でも、美奈は今まで誰にも言わなかったんだから、言わない方がいいのかな‥。




「丗那?」


「…あっ。ごめ、何?」


「客になんかされたか?」


「ううん。されてないよ。どうして?」


「…。」



晃平は私を見つめたと思ったら、目を逸らした。



「晃平?」


「いや。」



晃平はそれから喋らなかった。






晃平に家に送ってもらい、私はお姉ちゃんの部屋に直行した。



ドアを開けると、お姉ちゃんはいなかった。



「まだ帰ってないんだ。」



私はドアを閉め、1階に降りた。



キッチンではお母さんが夕飯の支度をしている。



「お母さん、お姉ちゃんは?」


「デートでしょ。」


「…。」


サラッと言うお母さん。



私はリビングのソファに座り、テレビをつけた。



「丗那、晃平くんの反応はどうだったの?」