お弁当を食べ終え、私は美奈とトイレに入った。



「美奈、何かあった?」


「え?どうして?」


「元気ないの、気付いてるよ?」


「…。丗那、私‥。」


そのとき他の生徒が入ってきて、美奈は黙ってしまった。



やっぱり何かあったんだ‥。




そしてトイレから出ると。



「やっぱり大したことじゃないから。」


と言って美奈は笑った。



嘘だ。



大したことじゃないなんて。



「美奈。言ってよ。」


「…。」


「何もできないかもしれないけど、聞くことはできるから。」


「…ありがと。」



力なく笑う美奈は教室へ入って行った。