わざと保健室に連れてきたことも、抱きしめて私を泣かせることも、春真の優しさなんだよね?



ありがとう、春真‥。



ありがとう…。




晃平と付き合ったのは夢だったのかな‥?



振られて泣いてる今が現実なのかもしれない…。



晃平と付き合った3ヵ月は夢で‥今、現実に戻ってきたのかもしれない…。




でも…やっぱり好き…。




どんなに突き放されても…晃平が好き…。




私は春真の胸を借りてずっと泣いていた。




どのくらい時間が経ったんだろう‥。



私は落ち着きを取り戻した。



それでも離れない春真。



私はゆっくり春真を見上げた。



「春真‥?」


「あ‥ごめん。」



そう言って春真は私を放した。



春真は私に背を向け、何かを探し始めた。



私はただ春真の背中を見ていた。