私は帰ろうと、美月に帰るねと言おうとしたら。



「丗那、デートしよっか。」



「っ‥でででっデート!?」



「フッ。噛み過ぎ。」



クスクス笑う美月。




その横顔をじっと見つめていた。




「ほら。行こ。」


「っ‥!」


美月は私の腕を引っ張り歩き出した。



「丗那弓道してたの?」



「…うん。中学の頃は。」



「ふーん。」




すぐに会話が終わってしまう。




何か話さなきゃって思うほど何を話したらいいのかわからない。




「あ。」




校門を出たとき、美月が歩きを止めた。



私は美月の視線を追った。



そこには。