「ていうか、和華と有加はあのあとどうしたわけ?」


紗代が二人に問う。



「あのあと客野くん一人で帰りたいからって帰っちゃった。」



そう言いながら頬を膨らませる和華。




相当残念らしい。




「それでみんなすんなり言うこと聞くわけ?」




「さすが紗代。鋭い。何人かはストーカーしてた。」




「「「…。」」」




すご…。




そこまでして客野くんに近づきたいんだね…。





かっこいいけど、私は見てるだけしかできないと思う。




「モテる男は辛いわね。」



美奈はサラッと言った。



「てか、女も女じゃない?」


…。紗代さん厳しいご意見。




でもその通りだけど。




私たちはきゃあきゃあはしゃぎながら教室に入った。