【短編】疲れた時には③

「お~い、入るぞ~なんだ、3人共暗い顔して~辛気臭いぞ~」

田川の話を聞いて、言葉の出ない俺たちを無視して、ひょうひょうと話している笠原主任…

「あれ…笠原主任…一ノ瀬が主任の所に行きませんでしたか?」

「お~来たぞ。えらい酷い顔でな、3日で今度の企画1からやり直させてくれってな~コンセプトから考えさせてくれって言うから、社長に直談判しろって話してきた。」

それを聞いた途端、同期2人は大きな溜め息を吐いた。

「「また、引きこもりか~」」

「まぁ、あいつが自分を追い込む癖は今に始まった事じゃないからな~」

「あ、あの…」

それまで、黙っていた田川が声を上げた。

「一ノ瀬さんは…」

「あ~3日は今回の企画を出した。ホテルに缶詰めだろうよ。」

「どこのホテルですか?」