「おはよう♪橋宮さん」




目の前には、満面の笑みで風になびく黒髪がとても印象的な楠木さん。


ここは朝の校門。


そして、今日に限ってユカが隣にいない。




BADTIMING!



ユカが言った通り、楠木さんは私を訪ねてきました。


「教室までご一緒していいかしら?」


「……………」


「い・い・か・し・ら?」


「はいぃぃっ」



黒髪を怪しくはためかせてすごまないで楠木さん!



校門から教室まで、そんなに遠くはないはずなのに、なんだか校舎がエベレストに見えてきたよ。


あははは…。