「あっ!梶瀬くん……って…え?」
さっきのギャル集団を含む人だかりになっていた女の子たち全てが、私の方を向いてすんごい睨んでらっしゃる。
も、もしや…さっきの噂の「超イケメン」って…
梶瀬くんのことおおぉぉぉ!?
「あんまり来ないから少し心配したよ」
「あっごめん」
梶瀬くんには見えてないの?周りの女の子の視線!
「さっ行こうか」
「えっ、あぁちょっと待っ…」
「おまたせ~」
絶妙なタイミングで藤井先輩ご登場。
「藤井先輩っ」
「待ったか?」
「いえ、あの…」
なんと説明してよいやら。
あ、でも一緒に帰る=2人なわけじゃないんだし、3人で帰っても別にいいじゃん。
なに悩んでたんだろ私。
梶瀬くんに断るってのはまた次の機会にして、今日は3人で…
「あんた誰?」
聞いたことのない低ーい声が梶瀬くんの方から聞こえてきましたが、これは空耳?

