藤井先輩と私。


コケました。


高一なのに。


誰よ!こんなとこにあからさまにバナナの皮捨てたの!

ていうか学校にバナナ持ってきちゃだめでしょ!
購買でも売ってないのに。


立ちあがろうと、壁に手を置くと



べちょ。




「ええぇ~!!」



手にべっとりと青いペンキが。


なんでぇ!?

私の手が触れた壁だけ青くペンキで塗られてる。


そのわきには【塗りたて注意】。


なんでここだけ壁を青くするのよ!


手についたペンキを拭こうと、布でぬぐう。


よし、綺麗に落ちた。


走りだそうと立ち上がる。



ん?




私拭くものなんて持ってたっけ。




足元を見ると、スカートがまだらに青くなっている。


もしかして…私…自分のスカートで手を…!???



ありえない!!
ありえない!!


廊下の時計を見ると、時計の針はどんどん進んで私を追い詰める。


スカートの汚れ落としてたら、先輩待ちくたびれて帰っちゃうよね。


もういいや!

このくらいの汚れ気にならないもん!


私はそのまま急いで白いベンチのところまで向かった。