「「「いただきまーす」」」


三人で食卓をかこんで晩ご飯は久しぶり。

最近お父さんは、仕事が忙しいみたいで、いつもお母さんと私の2人で夕ご飯を食べてた。


「どうだ?陽依おいしいか?」


「うん!おいしいよ。見た目は…アレだけど」


「なんか言ったか?」


「ううん?なんでも」



今日のメニューは、豚のショウガ焼きに海鮮サラダ、豆腐とワカメの味噌汁。

味はとってもおいしい。

味噌汁を洋食器のスープ皿に入れてスプーンで飲むってのと、海鮮サラダを丼ぶりに盛ってるっていう見た目がおかしいけれど、味はおいしいから…。

文句は言えない。



「あなた、いつも言ってるけど、お味噌汁はスープ皿じゃなくて、お椀に入れてちょうだい」


お母さんは、スプーンですくった味噌汁を見ながら、お父さんに言った。



「べつにいいじゃないか。味噌汁は英語で“miso soup”だろ?スープをスープ皿に入れて何が悪い?なぁ陽依」


「陽依は、絶対にまねしちゃだめよ」


「う、うん」


あっそうだ。

お父さんとお母さんの馴れ初め聞かなくっちゃ。


「ねぇ、お父さん、お母さん」


「なぁに?」
「なんだ?」


二人がこちらをむく。

いざ聞くとなると、ちょっと恥ずかしいような。

でも、参考のために。


「聞きたいことがあるんだけど…」