「だから精一杯の陽依の気持ちを伝えなさい。それでダメだったら、努力が足りなかったってことで、また頑張ればいいじゃない」



うん。












でも…

あれ?


えーっと…。


ん?



なんかこの感じだと…。





「ユカ…私先輩に告白するの?」



「何言ってんの。そのつもりで話してたんだけど?」



うそぉん。


だってだって、私まだ心の準備がまだできてないといいますか。

胸の中にある先輩への想いを言葉に変換していく作業もできてないですし。


時期的にも秋だし、寒いし…。



「まだなにか怖いことでもあるの?先輩に気持ち伝えられない理由があるの?」



さっきので、悩みは解決したけれど。


気持ちを伝えるってのは、まだな気がするというか、恥ずかしいというか…うー。



「ない…けど」



「じゃぁ、告白してしまいなさい!思い立ったが吉日」


あのぉ…まだ思い立ってないんですけど。


「恋は先手必勝!私だって貴光に気持ち伝えることができたんだから、あんたにもできる!」


ユカそういえば…委員長に告白したときすごく頑張ってた。

あんなに顔を真っ赤にして、一生懸命気持ち伝えてた。


「陽依はできる子、ずっと一緒にいる私が言うんだから、間違いないの。自信もってよ」


ユカ…。


「陽依、大丈夫。私がついてるから」


ユカは私を抱きしめてそっとささやいた。







「陽依、自分に素直になって」