藤井先輩と私。




「恋の“もしも”は考えない、はい!」


「恋の“もしも”は考えない…」



恋の“もしも”は考えない。


…っていったいどういう意味?



恋に時間は関係ないっていうのもいまいち理解できてないきがする。




「陽依、分かった?…その顔じゃ、理解できてないみたいね」


すいません。


私って国語とか得意なのになぁ。

ぜんぜん日常生活に応用できてない気がする。



「陽依が藤井先輩のことを好きだって気づいたのがたとえ遅かったとしても、他の人より後に好きなったとしても、時間は関係ないってこと」


「うん」


「気持ち=時間じゃないの。どれだけその人のことを想ってるかってこと、それは時間じゃはかれないの」




“時間じゃはかれない”



「私だってね。貴光を好きになったって分かったのじわじわとなんとなくだったし。問題は、時間じゃなくて気持ちってことよ」


そっか。

時間は関係ないんだ。


そうだよね。

好きって気持ちは、突然分かったり、じわじわ分かったり、タイミングって人それぞれだし、そっか…そうなんだ。



「んで、次の“恋のもしもは考えない”ってのはどういうことなんですか?」


「なんで敬語よ」


だって、それはユカ様だから。


「これからは師匠、ユカ師匠と呼ばせていただきたい!」


「普通にユカでいいから!」