藤井先輩と私。

 


「ボクのこと…嫌いなったカ?」


後ろから抱きしめられたままのジュディは無言で首を横に振る。


そしてスルっとレオのほうへ向きを変えて、向かい合うような体勢になると、強く抱きしめあう。


お二人さん。ここが日本で、学校で、お昼休み中で、クラスに人がいっぱい集まっていて、みんなが見てるってのを忘れていませんか!?


至近距離で見てるこっちがはずかしいよ。


一人黙々とお弁当を食べていた委員長は、赤面してるし。



抱きしめあった二人は、愛を確かめ会うように目と目を合わせて顔をだんだん近づけて行く。



おっとこれは…あれっすよね。


あの…接吻というやつをやろうとしてますよね…。




生ちゅー!!!!




こんな公共の場で!!?



みんな見てる前で!?




いかんいかんいかーん!!




「すっとっぷーーーー!!」



私は、抱き合う二人に飛びかかった。




「「Wow!」」



ドサッ!とそのまま倒れると、私の口に柔らかいものが…。




おっと…。



おそるおそる離れてみる。





私の口に触れていたのは……。