「留学の話したら、反対されて、どうしてもって言うならレオが俺も着いて行くって言ったデス。それからケンカになって…」
レオってのが彼氏さんのお名前でしょうか。
「彼氏の名前ってレオっていうんだ。かっこいいじゃない」
私が思ってた疑問を、ユカがさらっと口にする。
やっぱり私達以心伝心!
…うーん。私恋愛話に疎いのかな。
いまいち発言できない。
「レオはニックネーム。名前はレオナルド」
「ダヴィンチ!?」
「陽依のおバカ」
あっ、つい「レオナルド」ってくると「ダヴィンチ」か「ディカプリオ」って思っちゃう。
頭悪いのがばれちゃう。
「もうバレてるから」
また私の声漏れてた!?
慌てて口を押さえた。
「わたし、友達や両親にこの留学のことを口止めしてから、逃げるように留学してきたネ」
ということは、レオさんにだけ隠していきなり留学しちゃったってこと!?
「昨日、休んだでしょ?わたし」
「うん」
「昨日の朝…学校行く前に、わたしが住んでるアパートに彼が訪ねてきたから家から出れなかったデス」
「家でれなかったって?」
「ドア越しに押し問答してたでス」
押し問答ってすごい単語しってるなぁ…っと感心してる場合じゃない。
「朝からずっと!?」
「そう。追っ払うのたいへんデシタ」
話を聞いていると、レオさんが少し可哀相に思えてきた。
彼女が突然消えて、追いかけたら邪魔だと追い払われ……。
「今日もいつもより早く家を出てきたのに…まさかあいつも留学してくるなんて…」
そしてジュディは頭を抱えた。
私とユカも考えるポーズをとって良い解決策がないか考える。
「Excuse me?」

