「おっ来た」


少し震える指先で、メールボックスを開く。

すると、当たり前だが、陽依の名前がフォルダの一番上に表示されている。

…初メールや。
なんや開くのもったいないな。




って、はやく開かな。



from:陽依
sub:心配かけてごめんなさい
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体調はだいぶ良くなりました★
心配かけてごめんなさい
せっかく誘ってくれたお祭だったのに
先に帰ってしまって…
本当にごめんなさいm(_ _)m




体調良くなったんか。


よかった。


ほっと胸をなでおろして、返信する。


つい勢いで、違う機会に遊ぼうって打ってしまったけど、引いてへんかな。



と、心配していたけれど、


≪はい!楽しみにしてます≫


と返事が返ってきた。


次の機会…いつにしたらええやろか。





と、考えているうちに夏休み残すところあと3日となった。



駅から歩いて図書館に向かってる。

インテリアの本を図書館に借りに行く。


ついでに暇やしな。

クーラーの効かない俺の部屋より、図書館の方がなんぼかリラックスできるやろ。


…あれからずっと考えとったんやけど、自然に陽依を遊びに連れだせるようなイベントや理由が思いつかず、何もできずじまいやった。