藤井先輩と私。

それから私は、図書館が閉館するまで勉強して、読書感想文と日本史、現代文の課題を終わらせることができた。


私ってばやればできる子じゃん。


残すはあと、古典、数学、生物、英語、政治経済の5教科。



図書館を出た私は、ちょうど目の前で沈んでいく夕陽を見つめてため息を吐いた。


「……夏休みあと、5日ぐらいのばして欲しいな」





































その翌日。


ミーンミーンと、数の少なくなった蝉の鳴き声が飛び交う中。

私は黙々とシャーペンを課題プリントに走らせていた。



「終わる気配がしないよ…」



嫌な教科から先に終わらせようと思って数学をやり始めたけれど、全く分からない。

教科書や参考書を開いても難しい表現で説明されていて、理解しがたい。


「うーん…」


自然と唸り声がでる。





「陽依か?」




「う~ん…」



「陽依やろ?」



「う~ん……」




ん?