隠れヤンキー設定ここで発覚ですか…。

あぁ…めっ眩暈がぁ…。

「だからどういうつもりなのか説明して」


楠木さんは、私に現実逃避する時間を与えてはくれなかった。

「あの…何がなにやら」


「とぼけんじゃないよ!」


ひっ!!

髪の毛が蛇にしか見えない!

声にドスきかせなくても、私充分ビビリですから!


「橋宮さんよぉ…私はあそこまで頼んだつもりはないけどねぇ」


あそこまで?

ってどこまで!?

「………?」



「だんまりかぁ!?ぁんコラ」


お嬢様口調に戻してください。

私の脳内では、ちっちゃな私が白旗をパタパタ振ってる。



何も言わない私に痺れを切らした楠木さんは、自分の髪の毛を乱暴に掻くと、私をすわった目で見据えて、


「家まで上がって……おまけに駅まで藤井先輩と一緒に2ショットで歩く…ふふふ…よぉそんな真似ができたなぁ!?」



と、怒っている理由を述べてくださった。


…………。


「えぇと…いけなかったですか?」