「ねぇ、藤井先輩と梶瀬くんどこにいるか分かる?」 「あそこー」 ユカが眉間にしわをよせて、指を指した。 その先には、ベンチでぐったり座っている2人がいた。 見るからにやつれてる。 何があったんだろう。 「お店の中から見つけてたわ。あんな目立つ所にいるんだもの」 大通りの中央のベンチに座っている2人はとても目立つ。 そっと近づくと、2人は私に気がついた。 「ひ…陽依…俺かった…勝ったでぇ…」 「何言って…る…勝ったのは俺だ…」 2人は何やら勝負をしていたみたいです。