桃染蝶

例え、貴方が彼女のことを
愛していても・・・

ごめんね、イチヤ。

私の感情は壊れるだけでなく
貴方の幸せまでも奪う。

店の戸締りをして帰ろうと表
に出た私を待ってる人がいる。

お兄ちゃん・・・

貴方はいつも優しくて、ほらっ
何もなかったように私に微笑み
かけてくれる。

「カヤコ、大丈夫か?」

こんな私を心配してくれる。

「うん、もう大丈夫だよ
 さっきはごめん
 
 驚いた、だけだから・・・」

「ああ」