「こらっ、イチヤ・・・」

そういえば、父親の目も
薄らと赤くなっている。

「なあ、親父

 アンタはどうして
 こんな奴の為に泣く?」

「アニキ?」

「なあ?

 あんなにバカにされて
 何で・・・」

「家族だからだ」

そう、父親は言い切った。

「家族?」

「ああ、そうだ
 家族だから許し会える
 
 どんなに非条理な事でも
 許す事ができる
 
 おまえ達が身勝手な行動を 
 とっても、家族だからこそ
 責めはしない」

家族だからこそ・・・