祖父は、会議の為に職場へと
向かう途中、急の発作に倒れ
そのまま帰らぬ人となった。

慌しい、お通夜の席もやっと
落ち着き親族が集まり、故人
を思って昔話を語っていた頃

ある男達の登場に、その場の
空気が一瞬にして変わる。

それもそのはず、その場所に
現れたのは不釣合いな装いの
一夜と正二。

真紅のシャツを羽織る一夜に
和柄模様の正二。

「イチヤ、ショウ
 
 連絡もよこさないで
 今まで何してた

 それに、何だ
 その服は?」

慌てて席を立ち、大声を出す
父親を宥める母。