『腐る程の金?

 そんなもん、イラねえ

 なあ、ショウ
 
 おまえは違うのか?

 おまえが、一番を目指すのは
 何の為だ?

 おまえは何を望む』

何を、望む?

『アンタに、なりてえ・・・』

「ハツマ、それでおまえは
 抗争に破れた今、堅気に
 なりたいと言うが
 
 本当に、それでいいのか?

 高月組の名がこのまま廃れて
 この世から消えてしまっても
 おまえは・・・」

「アニキ
 
 俺は、敗北した恥ずかしさ
 から、高月組を抜けたいと
 言ってるわけじゃない
 
 俺は、組を継ぐことなど
 最初から、どうでもよかった

 貴方がいない組に何の魅力も
 感じない俺は、堅気になる事
 ずっと考えてた

 だけど、俺の中に奴をショウ
 を許せない俺がいて、今回の
 争いに・・・」

「ショウの何が気に食わない」