トントントン

「アニキ
 皆が集まっています」

「ああ、今行く」

会議室に集まり正二を待って
いたのは、前執行部・幹部の
面々と初馬。

二人は、何も話さず目と目で
挨拶だけを交わす。

初馬は、一夜が一番信頼する
男、彼を慕う者は多く、次期
組長に一番、近い男かもしれ
ない。

正二はどうしても奴だけには
負けられない。

躍起になり、自分の事を慕う
仲間を言葉巧みに増やし
いつの間にか組内には二つの
派閥ができていた。

五部と五部

兄貴の愛した高月組は、今
真っ二つに分裂。

高月組、内部抗争が起こるのも
時間の問題・・・

初馬は、そんな事はお構いなし
で話の最中も他所事を考えてる
始末。